
01 説明会(30分~40分)
ドローンの飛行ルールや資格制度、ドローンがどんな洋とで活用されているかなどを説明させていただきます。

産業用ドローンDJI Matrice 4D・4TDが第二種型式認証を取得!
2026年6月19日、DJIの産業用ドローン「DJI Matrice 4D」と「DJI Matrice 4TD」が国土交通大臣より第二種型式認証を取得しました。
この認証取得は、ドローンを使用した事業展開を検討している企業や自治体にとって、大きな転換点となる出来事です。
特に注目すべき点は、DJI Dock 3による遠隔運用を前提としたドローンポート対応機として、日本初となる型式認証取得であることです。
本記事では、Matrice 4D・4TDが取得した第二種型式認証がもたらす影響と、ドローン操縦者として押さえておくべきポイントについて詳しく解説します。
2026年6月19日、DJIの産業用ドローン「DJI Matrice 4D」と「DJI Matrice 4TD」が、国土交通大臣から第二種型式認証を取得しました。
DJI Matrice 4D・4TDシリーズは、IP55の防塵・防水仕様を備えており、雨天下での運用にも対応しています。
さらに注目すべき特徴として、専用ドローンポートである「DJI Dock 3」と組み合わせた完全遠隔運用が可能という点があります。
ドローンポート・ソリューションとして日本初となる型式認証取得は、今後の産業用ドローン市場に大きなインパクトをもたらす可能性があります。
設備点検や測量、定期巡回業務が中心であれば「DJI Matrice 4D」が適しています。
一方、夜間運用や災害対応、熱画像解析が必要な場合は「DJI Matrice 4TD」の選択となります。

出典:DJI公式サイト
ドローンの「型式認証」の制度は、2022年12月に改正航空法が施行されたことに伴い、本格的にスタートした重要な認証システムです。
型式認証とは、ドローンメーカーが設計・製造する量産機を対象として、その機体の安全性と均一性が国の基準に適合しているかを検査し、その機種に対して適合性の認証を受ける制度です。
自動車や航空機でも同様の制度が存在していることから、その重要性が理解できます。
型式認証を取得するプロセスは、機体設計の段階から製造過程、そして完成した機体に至るまで、複数の検査ステップを含みます。
そして機体の強度、構造、性能だけでなく、サイバーセキュリティに関する要件も含まれています。
型式認証という制度がなぜ必要なのでしょうか。
それには、実務的な背景があります。
ドローンを使用した業務が増える中、一機ごとに詳細な検査を行うとなると、膨大な時間と手間がかかってしまいます。
この問題を解決するために設計されたのが、型式認証という制度です。
メーカーが機種レベルで安全基準への適合を証明することで、ユーザーが購入した機体の機体認証取得時の検査負担が軽減されるという仕組みです。
つまり、安全性の確保と事業効率化の両立を目指す制度なのです。
特に、特定飛行(人口集中地区での飛行、夜間飛行、目視外飛行など)を行う場合、機体認証が必要になるケースが多くなります。
型式認証を取得している機体であれば、その過程で既に国が安全性を確認しているため、ユーザー側の機体認証取得が簡単になるのです。
型式認証には、2つの種類があります。
第一種型式認証は、飛行リスクが最大のカテゴリーⅢ飛行に対応しています。
カテゴリーⅢ飛行とは、立入管理措置を講じていない区域での飛行、つまり第三者の上空での飛行を指します。
これは技術的難易度が高く、要求される安全基準も厳しいものになります。
第二種型式認証は、飛行リスクが中程度のカテゴリーⅡ飛行に対応しています。
カテゴリーⅡ飛行とは、立入管理措置が講じられた区域での飛行です。
つまり、飛行区域に人が立ち入らないようにロープを張ったり、看板を立てたりするなどの措置を講じた上での飛行を指します。
今回、DJI Matrice 4D・4TDが取得したのは、この第二種型式認証です。
産業用途での実用性が高く、多くの事業者のニーズに応える認証となっています。
企業や自治体がドローンを導入する際、型式認証機体の選択はなぜメリットが大きいのでしょうか。
最大のメリットは、機体認証取得時の検査が簡略化される点です。
通常、ドローンの機体認証を取得するには、日本海事協会などの検査機関による厳密な検査が必要です。
しかし、型式認証を既に取得している機体であれば、その検査の全部または一部が省略されるのです。
例えば、急ぎの案件がある場合、迅速に機体認証を取得できるため、大きな強みになります。
また、機体認証を受けたドローンを、必要な資格を持った操縦者が扱う場合、一定条件下では飛行許可・承認申請が不要になる可能性もあります。
さらに、国が認証した機体であることが、企業の信頼性や安全管理体制の評価にも繋がります。
型式認証の審査では、まず、機体の強度と構造が審査対象となります。
故障や落下時の安全性が十分に確保されているか、国の基準に沿って厳密に検査されます。
次に、飛行性能が確認されます。
安定した飛行ができるか、制御不能な状態に陥らないか、などが試験されます。
さらに重要なのが、安全機構の審査です。
GPS喪失時の対応、障害物検知機能、自動帰還機能など、緊急時の安全確保機構が正常に動作するかが確認されます。
そして近年、審査項目として加わったのがサイバーセキュリティです。
ドローンが外部からの電子的干渉や不正なアクセスを受けた場合でも、飛行を継続できることが要求されます。

ドローンの世界では、「機体認証」と「型式認証」という2つの似たような言葉が使われます。
これらの違いを正確に理解することは、非常に重要です。
型式認証は、ドローンメーカーが機種ごと(型式ごと)に取得する認証です。
「このモデルは安全基準を満たしている」ということを国が証明するものです。
一度これを取得すれば、その型式認証取得後に認証された設計・製造工程に基づいて製造され、型式認証書番号等が表示された全ての機体に対して有効です。
一方、機体認証は、ドローンの使用者が購入した個々の機体(1機ごと)について取得する認証です。
「この特定の1機は、現在の整備状態において安全基準を満たしている」ことを国が証明するものです。
つまり、個別の機体の状態を確認する認証なのです。
型式認証を取得している機体であれば、機体認証取得時に「型式認証情報」を活用できます。
その結果、検査の多くの項目が省略され、申請手続きが大幅に簡略化されるのです。
手数料については、新品の場合、国土交通省により以下のように定められています。

DJI Matrice 4D・4TDシリーズは、産業用ドローンとして非常に高い性能を備えています。
まず注目すべきは、IP55の防塵・防水仕様です。
これにより、雨天時での運用も可能になります。
一般的なドローンは天候に左右されますが、このシリーズは悪天候下での業務実行を可能にします。
飛行時間も優れています。
最大54分の飛行が可能で、一度のフライトで広範囲の調査を実施できます。
バッテリー効率の改善により、業務効率が大幅に向上します。
カメラ性能も産業用途として高水準です。
Matrice 4Dは高精度な測量に適した高解像度カメラを搭載しており、Matrice 4TDは赤外線カメラを搭載しており、熱画像解析が可能です。
これにより、応用範囲は非常に幅広くなります。

さらに、DJI Dock 3との連携により、完全な遠隔・自動運航が実現できます。
オペレータが現地に常駐する必要がなくなるのです。
型式認証機体のメリットの中でも、最も実務的に大きいのが申請簡略化です(※諸条件を満たす必要があります)。

DJI Matrice 4D・4TDは、以下の特定飛行に対応しています。
一つ目は、人口集中地区(DID)での飛行です。
都市部での点検業務に不可欠なこの飛行が、申請不要になります。
二つ目は、夜間飛行です。
インフラ点検や災害対応で求められる夜間飛行も、申請なしで実施できます。
三つ目は、目視外飛行です。
ドローンから目視できない範囲での飛行も可能になります。
四つ目は、人・物件から30メートル未満の飛行です。
建物の至近距離での細かい点検作業が実施できます。
【上記飛行を可能にする諸条件】
これらの飛行が申請不要になるのは、以下の条件が全て満たされた場合のみです。
まず、機体が第二種機体認証を受けていることが必須です。
型式認証を取得しているだけでは不十分で、購入後に個々の機体が機体認証を取得する必要があります。
次に、操縦者が二等以上の無人航空機操縦士資格を保有していることが必要です。
国家資格レベルの技能を有する操縦者による運用が前提となります。
そして、必要な限定解除を受けていることも要件です。
夜間飛行や目視外飛行の限定解除を取得していなければ、それらの飛行は実施できません。
これらの条件が整って、初めて飛行申請が不要になるのです。
DJI Matrice 4D・4TDの型式認証取得で、特に注目すべき点がドローンポート対応です。
DJI Dock 3は、ドローンの自動発着陸、充電、データ転送を行うことができる専用施設です。
これまで、ドローンポートを使用した遠隔運用は、実証実験の域を出ていませんでした。
しかし、型式認証を取得したことにより、この技術が実務的に実用化される段階に進もうとしています。
オペレータはデスクの前で、遠隔地のドローンを操作できるようになるのです。

出典:DJI DOCK3
具体的な活用シーンを想像してみましょう。
橋梁点検が必要な場合、現地にはドローンポートとドローンを設置しておきます。
オフィスのコントロールステーションから、ドローンを自動発航させ、設定されたルートで飛行させることができます。
データ収集が完了したら、ドローンは自動で帰還し、ドローンポートへ自動着陸します。
その後、自動充電が行われ、次の飛行に備えます。
この一連の流れが、申請簡略化により実現しやすくなったのです。
天候が悪い日でも(IP55対応により)、現地に人員を派遣することなく、日常的に巡回業務が実施できます。
災害時の活用も注目されます。
地震や水害直後、被災地への迅速なドローン派遣が可能になります。
現地の安全が確保されない状況下でも、遠隔で情報収集ができるのです。
ここで重要な注意点があります。
型式認証の発表時点で、既に出荷・販売されているDJI Matrice 4D・4TDシリーズは、制度上「型式認証取得済み機体」には該当しません。
型式認証書番号が機体に表示されていない機体は、従来の機体認証プロセスが必要になります。
型式認証取得済み機体として販売開始されるのは、2026年8月末頃の予定です。
新規購入を検討している場合、このタイミングを待つ価値があるかもしれません。
しかし、救済措置も用意されています。
既に購入済みの機体でも、機体認証を取得することは可能です。
DJIが発行する「無人航空機同一性証明書」および「無人航空機適合確認書」を国土交通省に提出すれば、型式認証後に製造された機体と同様に機体認証を申請できます。
このサービスは2026年8月3日から開始予定です。
型式認証機体だからといって、全ての飛行が申請不要になるわけではありません。
これは重要な理解ポイントです。
特に注意が必要なのが、催し物の上空での飛行です。
スポーツ大会やコンサート会場上空での飛行は、型式認証を取得していても、別途申請が必要になります。
型式認証は機体の安全性を証明するものですが、複数機体が干渉する可能性までは想定していません。
人員が必要以上に集まるエリアでの飛行も、慎重に対応する必要があります。
型式認証で認められた飛行範囲を超える特殊なケースは、個別に国土交通省に相談すべきです。
また、地方自治体の条例で更に厳しい規制があるエリアもあります。
型式認証機体であっても、各地域の規制は遵守する必要があります。
実務では、「型式認証取得=全て申請不要」ではなく、「一定条件下では申請不要」という認識が正確です。
現在、日本で型式認証を取得している機体をご紹介します。
| 型式認証書番号 | 型式名 | 機体の種類・重量区分 | 初回認証日 |
| 第1号 | ACSL式 PF2-CAT3型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg以上 25kg未満 | 令和5年3月13日 |
| 型式認証書番号 | 型式名 | 機体の種類・重量区分 | 初回認証日 |
| 第1号 | ソニーグループ式 ARS-S1型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg以上 25kg未満 | 令和5年12月22日 |
| 第2号 | センチュリー式D-HOPE I-J01型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg以上 25kg未満 | 令和6年3月29日 |
| 第3号 | Drone WorkSystem 式 EGL49J-R1 型 | 回転翼航空機(マルチローター) 25kg以上 | 令和6年3月29日 |
| 第4号 | イームズ式 E6150TC型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg以上 25kg未満 | 令和6年4月5日 |
| 第5号 | エアロセンス式AS-VT01K 型 | 回転翼航空機(その他) 4kg以上 25kg未満 | 令和6年6月5日 |
| 第6号 | DJI式 DJI Mini 4 Pro型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg未満 | 令和7年5月23日 |
| 第7号 | Prodrone 式 PD4B-ML-Mark02型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg以上 25kg未満 | 令和7年6月24日 |
| 第8号〜第12号 | ヤマハ発動機式 FAZER R型 / FAZER RAP型 / YANMAR YF390AX 型 / YANMAR YF390AX, AP型 / FAZER R G2型 | 回転翼航空機(ヘリコプター) 25kg以上 | 令和7年9月12日 |
| 第13号 | DJI式 DJI Matrice 4D型 / DJI Matrice 4TD型 | 回転翼航空機(マルチローター) 4kg未満 | 令和8年6月19日 |
出典:国土交通省【型式認証を取得している無人航空機一覧】(令和8年6月19日現在)
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