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イベント・祭り・イルミネーションのドローン撮影 | 自治体の手続きと安全な運用のポイント

お祭やイベントのドローンによる空撮は、イベントの盛り上がりや臨場感を伝える映像として人気があり、需要が高まっています。
冬はイルミネーション点灯式や年越しイベントなど、撮影機会がさらに増える時期でもあります。
 
しかし、人が多く集まるイベント会場での空撮は、通常の飛行以上に慎重な準備と安全管理が必要です。

「イベント撮影を依頼されたけれど、何から準備すればいいか分からない」
「自治体への手続きはどう進めればいい?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
 
そこで、本記事では、イベント会場での空撮を実現するために必要な自治体との調整フロー、飛行計画書の作り方、立入管理と安全対策など、基本的な実務の流れを解説します。

イベント撮影にはどんな許可が必要?

イベント会場での空撮には、さまざまな事前調整が必要です。この章では、必要な許認可の内容について解説します。
航空法の許可・承認
イベント会場での飛行は、航空法上の「特定飛行」に該当するケースがほとんどです。次のような条件では、国土交通省への許可・承認申請が必須となります。
 
・人口集中地区(DID地区)での飛行
・第三者から30m以内の距離での飛行
・夜間飛行(点灯式など)
・目視外飛行
 
申請には飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに書類を提出する必要があります。審査期間を考慮すると3〜4週間前には申請を完了しておくのが良いでしょう。
 
なお、観客の真上など「多数の者の集合する催し場所上空」に該当するルートは、包括申請ではなく個別申請が必要で、追加の安全基準も課されます。
会場の一部だけを飛行する場合でも、来場者の分布や飛行ルートによっては「催し場所上空」と判断されることがあるため、最終的な扱いは申請時に国土交通省の運用に従って確認しましょう。

本記事では観客の真上は飛ばさない前提で計画を立てることを推奨します。ステージ裏や人が入らないバックヤード、周辺の建物上空など、万が一落下しても第三者へ危険が及ばないルートを設計することを基本としましょう。
自治体・施設管理者との事前調整
イベントのドローン空撮は、航空法だけ確認しておけばOK、というわけではありません。
会場が公園や道路など公共の場所の場合は自治体への申請や届出が必要になり、商業施設やテーマパークなど私有地の場合は施設管理者の承諾が必要です。
 
さらに、駅前広場や官公庁前のイベントスペースではドローンの飛行が法律で禁止されている場合があります。例外的に施設管理者の同意を得て飛行する場合も、事前に公安委員会への通報が義務付けられています。
 
まずはイベント主催者に連絡し、必要な対応を確認しましょう。

警察・消防への連絡も忘れずに
人が密集するイベントでは、警察や消防が警備・安全管理に関わっているケースがあります。
規模が大きい場合や公道を使用するイベントでは、所轄警察署への事前連絡が必要になることを留意しておきましょう。

飛行計画書と安全計画の作り方

許認可や関係各所との調整の次は飛行計画と安全管理について見ていきましょう。
この章では、飛行計画書に盛り込む内容や安全な計画の立て方を解説します。
飛行計画書に記載すべき項目
飛行計画書は、自治体や施設管理者に提出する重要な書類です。提出書類は、決められた体裁に則って作成しますが、以下の項目は基本的に共通して重要になることが多いため、明確にしておきましょう。
 
飛行日時
場所:撮影日時、会場名、住所、飛行範囲の地図
飛行目的
イベント記録、プロモーション映像制作など
使用機体
機種名、重量、登録記号
操縦者情報
氏名、資格(技能証明の有無)、飛行実績
飛行高度・ルート
最大高度、飛行経路を地図上に図示
安全対策
立入管理、補助者の配置、緊急時の連絡体制
保険加入状況
対人・対物賠償保険の内容
危険予測と対策の準備
イベント会場での飛行は、思いもよらないトラブルが発生することもあります。事前にリスクを洗い出し、対策を明文化しておくことが重要です。
機体トラブル、通信障害、天候の悪化や不審者の侵入など、想定できるトラブルを事前に洗い出し、対策を整理したリスク管理表を作っておくと良いでしょう。
 
また、「機体が故障した場合」「負傷者が出た場合」など、万が一のトラブルに備え、緊急時の対応手順を決めておくことも重要です。
これらの手順を操縦者と補助者で共有し、当日の朝に改めて確認しておきましょう。

立入管理と第三者の安全確保

イベント会場で最も気をつけるべきは、「第三者の安全」です。
航空法では、第三者との距離を30m以上確保するのが原則です。イベント会場では物理的に30mの距離を取るのが難しい場合もありますが、飛行エリアへの立ち入りを制限する「立入管理措置」を講じることで飛行が可能になります。
 
◾️立入管理措置の具体例
 
物理的な区画
カラーコーン、バリケード、ロープなどで飛行エリアを明示
補助者の配置
飛行エリアの四隅や入口に補助者を配置し、第三者の侵入を監視
看板・アナウンス
「ドローン飛行中・立入禁止」の看板設置、場内アナウンスでの周知
 
イベント上空の承認基準では、飛行高度に応じて外周から30〜70m程度の立入禁止区画を設定することが求められています。
高度20m未満なら外周から30m、20〜50mなら40m程度といったように、機体の性能や万が一の落下距離を踏まえて、余裕を持った区画設定を行うことが重要です。
 
さらに、主催者スタッフと事前に打ち合わせを行い、飛行のタイミングやエリアを共有しておくことも大切です。主催者から来場者へのアナウンスや、警備スタッフとの連携によって、より安全な撮影環境を整えることができます。

特に、子どもや高齢者が多いイベントでは、視覚的に分かりやすい表示と、積極的な声かけを意識しましょう。

まとめ

イルミネーション点灯式や年末のイベントは、絶好の撮影機会です。しかし、安全管理を怠れば、大きな事故やトラブルにつながる可能性もあります。
 
「準備が大変そう…」と感じるかもしれませんが、一つひとつの手順を丁寧に進めれば、安全に撮影できます。
 
しっかりとした準備を整えて、イベント撮影に挑戦してみてください!
 
もし「初めてのイベント撮影で不安がある」「飛行計画の立て方を相談したい」という方は、ドローンスクールの講習や相談サービスを活用するのもおすすめです。経験豊富なインストラクターが安全な撮影をサポートします。
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